山の用語集 中級編1〜50

登山
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登山を始め、ある程度の用語は知っているけど、まだまだ聞いたことのない言葉っていっぱいありますよね?

今回はそんな中級編の用語集をまとめてみました!

中級編 1~10

1.胸突き八丁
胸がぶつかりそうなくらい急な斜面のことを言います。

2.九十九折り(つづら折り)
Z状に何度もジグザグ折れ曲がっている山道のことをいいます。

3.縞枯れ(しまがれ)
亜高山帯にある常緑針葉樹林の一部が枯れて、白い縞模様が横に何列もできることを言います。

北八ヶ岳の縞枯山がまさにそのこと。

4.爆裂火口


火山の爆発により山体が吹き飛ばされてできた火口のことを言います。

5.高山帯
森林限界を超えた地帯。

ハイマツ帯とも言います。
本州ではおおよそ標高2,500m以上になると高山帯となります。

6.亜高山帯
高山帯のすぐ下から高木林限界までの間のことを言い、標高約1700〜2500mくらいの域となります。

7.ザイテングラート


側面の稜線のことを言い、山頂から横に張り出す岩尾根のことを指し、ほぼ北アルプスの涸沢から穂高岳山荘を登る登山道をこう呼んでいます。

事故も非常に多く滑落や遭難の多い場所です。

8.双耳峰


二つの尖ったピークからなる山頂のことを言います。

谷川岳のオキの耳、トマの耳。鹿島槍ヶ岳の北峰、南峰が有名です。

9.吊尾根
二つの山頂を結ぶ稜線がハンモックで釣ったような形になっているものを呼びます。

前穂高岳と奥穂高岳の間などを指します。

10.オベリスク


南アルプスの鳳凰三山の地蔵岳が有名で、自然のオブジェのようなもの。

中級編 11~20

11.ジャンダルム

登山用語では、主峰の近くに聳える前衛峰のことを言います。

北アルプスの奥穂高岳と剱岳チンネのジャンダルムが有名です。

12.キレット
山稜が深く切れ込んだ場所を言います。

「切処」と書き信州用語。北アルプスの槍穂の大キレットが有名です。

13.馬の背
左右が切れ落ちた稜線のことを言います。

北アルプスの西穂高岳~奥穂高岳に向かう最後の難所。

14.バットレス
南アルプス北岳の頂上に向かって突き上げる岩壁のことを言います。

クライミングの名所。

15.ナイフエッジ
ナイフの刃のように切り立って左右が切れ落ちた稜線のことを言います。

16.鎌尾根


鎌の刃のような切り立ったやせ尾根のことを言います。北アルプスの槍ヶ岳北鎌尾根が有名です。

一度行きましたが、憧れのルートですね。

17.独標
地形図で標高が記載されている地点のことを「標高点」あるいは「独標」と言います。

北アルプスの北鎌尾根独標、西穂高岳独標が有名です。

18.赤布
一般登山道の道しるべ。

雪山で細竹につけて、ところどころに刺して使うこともあります。

19.ペンキ印
赤布同様の道しるべで、岩や木に赤や黄色や白色のペンキで○(進んでOK)や×(進んだらNG)でマーキングしている印のことを言います。

20.石車
踏んでしまった小石で体勢を崩してしまうことを「石車に乗ってしまった」などと言います。

中級編 21~30

21.ゴーロ
大きな岩や石がゴロゴロしている地帯のことを言います。

22.摩利支天
国内では、南アルプスの甲斐駒ヶ岳の山頂の南東にある岩峰のことを指します。
日本では武家の守り神とされてきました。

23.室堂


立山と白山にある地名です。
霊峰(富士山・立山・白山)に登る登山者の宿泊施設が室堂で、その建物があったことからこの名が付いており、国の重要文化財に指定されております。

24.非対称山稜
稜線を挟み、片側の斜面はなだらかで、反対側の斜面は急になっているところを言います。

25.風衝地
山頂や稜線で特に強風が吹き荒れる地帯のことを言います。

26.二重山稜
稜線が二つに分かれて二重になった地形のことを言います。
間が窪んでいて、「舟窪」とも言います。

27.分水嶺
降った雨が二手に分かれて、水系を分ける境界となっている山稜のことを言います。
日本列島に長く連なる分水嶺を中央分水嶺と言います。

28.高山湖
森林限界を超えた場所にある池や湖のことを言います。
木曽御嶽山の二の池などが有名です。

29.肩
山頂直下にある、平な場所をこう言います。

30.乗越
稜線上の低くなった部分で、稜線を乗り越すところという意味です。
山小屋があることが多く、槍ヶ岳と大喰岳の間や常念小屋が建っている常念乗越などが有名です。

中級編 31~40

31.コル
稜線上で鞍のように窪んで低くなったところを言います。

32.頭
沢の源流の峰や尾根上に突き出した小ピークのことを言います。
前穂高岳の屏風岩などが有名です。

33.倉
「岩」を表す古語。
谷川岳一ノ倉沢の倉もここからきているとのこと。

34.牛首
山のかたちが、牛の首に似ていることからこの名がついたようです。
国内に牛首とついた場所が数多くあります。

35.窓
信州でいうキレットのことを、越中富山では窓と呼ぶそうです。

36.天水
天から降る水。
すなわち雨水のことを言います。

37.冬季小屋
冬季に閉じている山小屋が、冬山登山者のために、一部開放しているところが多くあります。

38.石室
石を積んだ壁で囲った山小屋のことを言います。
現在残っている小屋はあまりないようですが、このスタイルの小屋がいくつかあったそうです。

39.岩小屋
石室が人工物なものに対し、この岩小屋は天然の岩窟や、岩の隙間で人が横になれる空間の場所を言います。

40.草紅葉
草や高山植物の葉が高揚したもの。ダケカンバの黄葉などはとても見頃ですよね。

中級編 41~50

41.錦秋(きんしゅう)
紅葉が錦の織物を思わせる秋の絶景のことを言います。

42.三段染め
山頂付近に新雪。中腹の紅葉。麓の木々。
晩秋にしか見られない鮮やかなコントラスト。

43.鋸歯状(きょしじょう)
銀の歯のようにギザギザした岩稜のことを言います。
北アルプスの前穂高岳北尾根や剱岳八ツ峰などが有名です。

44.エイト環


ザイルを通して懸垂下降で用いる道具のことで、8の字をしていることからエイト環と読んでいる。

45. ATC
クライミングで仲間を確保するときや懸垂下降に用いる道具。
穴の部分にザイルを通し、カラビナにも通して使います。

46.ハーケン
クライミングで岩の割れ目にハンマーで打ち込み支点とする平たい釘のことを言います。

47.三点支持
三点確保とも言いますが、岩登りの基本で手足の四本のうち三点をしっかり確保し、残りの一点をフリーにしながら岩場を攀じること。

48.懸垂下降
支点にかけたザイルを伝って、岩壁や氷壁を降りる技術のことを言い、エイト環やATCといった器具を使うのが主流。

49.トカゲ
山の隠語で、晴れた日に寝そべって日光浴や昼寝をすることを言います。

50.カモシカ山行
最小限の装備だけで長い山道を、できるだけ早く歩くことです。現在で言うとスピードハイク、ファストハイクなどがそれにあたるのでしょうかね。


■登山に関する基礎的な知識はこちら
初級編 1〜50
初級編 51〜100
初級編 101〜140
安全登山の基礎知識

■上級編
上級編 1〜40

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